社会人テニスプレーヤーが、仕事とテニスを両立しながら長く続けていくためには、出張後・出張翌日のコンディション管理が非常に重要になります。
はじめに|出張後のテニスは「普段通り」ではない
社会人テニスプレーヤーにとって、出張とテニスを両立させるのは珍しいことではありません。
出張から帰ってそのままナイター練習に参加したり、翌日に試合が入っていたりするケースも多いでしょう。
しかし実体験として強く感じるのは、出張後の身体は、自分が思っている以上にダメージを受けているということです。
「体力的には問題なさそう」
「そこまで疲れている感覚はない」
そう感じていても、コートに立った瞬間に違和感が表面化します。
この記事では、出張後・出張翌日にテニスをする際に注意すべきポイントを、実体験ベースで整理していきます。
出張中に起きている「見えない疲労」
睡眠時間と質は確実に低下する
出張中は、ほぼ例外なく睡眠環境が変わります。
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接待や会食で就寝時間が遅くなる
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朝早い現場対応(下手すると日の出前)
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ベッドや枕の違い
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普段と異なる環境・食事
これらが重なることで、睡眠時間だけでなく回復の質も落ちていきます。
本人は「それなりに寝たつもり」でも、身体は回復しきっていない状態です。
実際、何泊もの出張となるとそれが積み重なります。出張が終わり帰る日になると寝ているはずなのに身体がなぜか疲れている、ということがよくあります。
長時間移動が身体を固める
出張で避けられないのが移動時間です。
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新幹線で3〜4時間
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フライトで2〜3時間
長時間座ったままの状態が続くと、
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股関節
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ハムストリング
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背中(胸椎)
といった、テニスに重要な部位が確実に固まります。
この状態で急にコートに立つと、フットワークや回旋動作に大きな影響が出ます。
出張業務+通常業務という二重負荷
出張中であっても、
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メール対応
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オンライン会議
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通常業務のリモート対応
が求められるケースは多いでしょう。
平成中期頃までは、出張先で通常業務のリモート対応やオンライン会議・メール対応はタブレットやリモート接続環境が整っていなかったので、出張先で通常業務をこなす必要が殆どありませんでした。
ですが、令和の現代は、1人1台社給のスマホやタブレット、場合によってはリモート接続用のPCも支給され、常に出張先業務でない業務に対してのメールや電話の対応、場合によってはWeb会議への参加も必要になってきています。
結果、身体は移動と現場対応で疲れているのに、頭はずっと仕事モードのままです。
この心身の二重負荷が、出張後に一気に疲労として表に出てきます。
出張中の食事は「理想」より「現実との折り合い」が大事
出張中の食事は、正直に言って理想通りにはいきません。
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接待や会食が入る
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時間や店の選択肢が限られる
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ご当地の名物も食べたい
テニスを意識して栄養管理をしようとしても、日常生活と同じようにはいかないのが現実です。
だからこそ出張中の食事は、「完璧を目指さない」「崩れすぎない」という考え方が現実的だと感じています。
夜は接待・会食でストレスを感じやすい
出張中の夜は、
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接待
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取引先との会食
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気を遣う食事の場
になることが多く、リラックスして食べる時間にはなりにくいです。
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食べたい量を遠慮してしまう
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飲みたくないお酒に付き合う
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会話や空気に気を遣って疲れる
食事が回復の時間ではなく仕事の延長になることも珍しくありません。
解散後の「もう1件」が暴飲暴食につながりやすい
接待や会食が終わったあと、
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緊張が解ける
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一人になる
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我慢していた反動が出る
この流れで、
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ラーメン
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丼もの
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揚げ物
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コンビニでの買い込み
に走ってしまうことも、実体験としてよくあります。
完全に避けるのは難しいですが、「今日はやりすぎたな」と自覚できるだけでも、翌日の調整がしやすくなります。
接待がなくても、ご当地の名物は食べたい
出張の楽しみとして、
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その土地の名物
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普段食べられない料理
を味わいたい気持ちは自然です。
テニスのために「すべて我慢する」という選択は、現実的でも長続きもしません。
だからこそ、
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好きなものは食べる
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量や組み合わせだけ少し意識する
という緩いコントロールがちょうど良いと感じています。
ビジネスホテルの朝食は食べ過ぎに注意
出張中の落とし穴が、ビジネスホテルの朝食バイキングです。
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種類が多い
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せっかくだから食べたくなる
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普段より盛りすぎてしまう
実体験としては、
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野菜をしっかり取る
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味噌汁を入れる
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炭水化物を盛りすぎない
- できればお粥やお茶漬けを主食に
この4点を意識するだけで、午前中の身体の重さがかなり変わります。
昼食は「定食+微調整」が現実的
出張中の昼食は、定食スタイルが最もバランスを取りやすいです。
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主菜
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ご飯
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味噌汁
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小鉢
これだけでも、外食としては十分に優秀です。
もし、
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野菜が少ない
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たんぱく質が偏っている
- 丼もののメニューしかない
と感じた場合は、
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小鉢を1品追加
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サラダを足す
- 野菜が多めのメニュー
といった微調整で十分です。
出張中は「飲み物」にも気を配りたい
出張中は、食事だけでなく飲み物の選び方でもコンディションに大きな差が出ます。
移動・会食・仕事が重なる出張では、
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むくみ
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内臓疲労
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睡眠の質の低下
が起きやすく、飲み物の選択は翌日の身体の軽さに直結します。
お酒を飲むなら「種類を絞る」
接待や会食の場で、まったく飲まないのが難しいこともあります。
その場合は、
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ハイボール
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焼酎(ロック・水割り・お湯割り)
といった、
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糖質が少ない
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プリン体が少なめ
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翌日に残りにくい
お酒を選ぶのが現実的です。
とはいえ、相手から日本酒などを勧められてどうしても断れない場合は、適量を意識するのが良いと思います。
ソフトドリンクは甘さ控えめを基本に
お酒を控える場合や途中で切り替える場合は、
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麦茶
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ウーロン茶
- 緑茶
- ビネガードリンク(砂糖少な目)
- 炭酸水
がおすすめです。
カフェインが少なく、夜の睡眠に影響しにくい点もメリットです。
移動中(新幹線・飛行機)で避けたい飲み物
長時間移動中は、
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コーヒー
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エナジードリンク
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甘い清涼飲料水
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アルコール
は控えめにした方が無難です。
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脱水を招きやすい
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血流が悪い状態と相性が悪い
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睡眠の質を下げやすい
といった影響が出やすくなります。
移動中におすすめの飲み物
逆に、移動中に選びやすいのは、
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麦茶
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炭酸水
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黒豆茶
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ミネラルウォーター
個人的には、新幹線に乗る前に駅ナカで手に入る黒豆茶を選ぶことが多く、カフェインレスで胃腸に負担が少ない点が気に入っています。この黒豆茶、JR東日本管内にあるNEWDAYSで手に入ります。
NEWDAYS 黒豆茶
JR東日本管内以外だと手に入らないので、その場合は代用として「綾鷹 黒豆ほうじ茶」を購入しています。
綾鷹 黒豆ほうじ茶
出張中の飲み物は「回復を妨げない」視点で
出張中の飲み物は、体調を良くするというより、これ以上悪化させないための選択と考えるのが現実的です。
食事と同様、完璧を目指す必要はありません。
少しだけ意識することで、出張後のテニスで感じる身体の重さは確実に変わってきます。
移動の質を上げるという選択肢
お金に余裕がある場合にはなりますが、移動そのものの負担を減らすという考え方も有効です。
会社規定を超える分は自腹になるケースが多いものの、座席をグレードアップすることで、
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姿勢が崩れにくい
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血流が保たれる
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移動ストレスが減る
結果として、「移動=疲労の蓄積」になりにくくなります。
特に出張後すぐに試合がある場合は、それが重要な試合なら数千円〜1万円の自腹は身体への投資として十分意味があります。
可能であれば、グリーン車やグランクラス、ANAのプレミアムクラス、JALのクラスJなど、身近に利用できるグレードアップを実施してみてください。
グレードアップできない場合の現実的対策
移動中に意識したいこと
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1時間に1回は足首・膝を動かす
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可能なら通路側で立って伸ばす
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骨盤を立て、腰を丸めない
これだけでも、到着後の身体の固まり方が変わるかと思います。
出張帰りのテニスで感じる典型的な違和感
イメージとプレーが一致しない
出張帰りにテニスをすると、多くの場合、次のような感覚に陥ります。
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イメージ通りに身体が動かない
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フットワークがワンテンポ遅れる
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打点がズレる
自分では動いているつもりでも、実際には身体がついてきていません。
このイメージと実際のズレが、出張後テニスの最大のリスクです。
出張帰り直後の試合は非常に危険
実体験として断言できますが、出張帰り直後の試合はリスクが高いです。
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シングルス
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ダブルス
どちらでも、自分の身体をコントロールできている感覚が薄くなります。
反応が遅れ、無理な体勢で打つ場面が増え、肩・腰・脚への負担が一気に高まります。
また、脳が疲労している状態なので、正常な思考ができるはずがなく、特にダブルスではプレーの選択ミスにより劣勢になることが多くなりがちです。
出張後のテニスは「まずほぐす」が大前提
出張後にテニスをするなら、
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いきなり打たない
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いきなり走らない
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いきなり全力を出さない
これが鉄則です。
まずは、
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軽めのストレッチ
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ショートラリー
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ボレー中心の基礎練習
「ほぐすためのテニス」から始める必要があります。
出張後のリカバリーを最優先に
出張後の疲労回復には、
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整骨院・整体でのメンテナンス
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ぬるめの温泉や大浴場
が非常に効果的です。
出張先にスーパー銭湯や日帰り温泉がある、あるいは大浴場付きのホテル(ルートイン系列・スーパーホテル系列等)なら、積極的に利用すべきです。
出張翌日に試合がある場合の過ごし方
ここからは、どうしても出張翌日に試合が入っている場合の現実的な対処法です。
前日は「回復最優先」
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練習は行わない、もしくは軽く体を動かす程度
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ストレッチと入浴を重視
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深酒・夜更かしは避ける
勝ちに行くというより、ケガをしない状態を作ることが最優先です。
どうしても帰宅が遅くなる場合は、移動中に食事を済ませて仮眠をとるなどしてできるだけ帰宅後は入浴・ストレッチをして寝るだけの状態にするのが理想です。
試合当日のウォーミングアップは長めに
出張翌日の試合では、
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ウォーミングアップ時間を通常の1.5〜2倍(軽く走ったり、ストレッチを多めに)
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スプリントや急激な切り返しは控える
「身体を起こす」ことを意識します。
試合中の考え方を切り替える
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無理に攻めない
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ラリーを丁寧に
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ポイントを短くしすぎない
出張翌日は、身体のキレよりもミスを減らす判断が重要です。
40代以降の「出張×テニス」の現実的な付き合い方
40代以降になると、出張の疲労は20代・30代の頃とは明らかに違ってきます。
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回復に時間がかかる
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無理が翌日ではなく数日後に出る
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ケガのリスクが高まる
この現実を受け入れることが、長くテニスを続けるためには不可欠です。
「できるか」ではなく「やるべきか」で判断する
若い頃は「できるかどうか」で判断していたことも、40代以降は「やるべきかどうか」で考える必要があります。
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出張後すぐの試合
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無理な連戦
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回復を無視した練習
これらは、長期的にはマイナスになりやすいです。
コンディション管理もテニススキルの一部
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移動
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睡眠
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入浴
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食事
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練習強度
これらをコントロールできるかどうかも、社会人テニスプレーヤーの重要なスキルです。特に試合の出場については、出場する試合の日程を確認し、出張の予定と照らし合わせてまず「出場すべきか」「スキップするか」の判断も必要になってきます。
まとめ|出張後は「調整と回復」を最優先に
出張後・出張翌日のテニスで最も危険なのは、気持ちは通常モード、身体だけが追いついていない状態です。
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イメージとプレーのズレ
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身体の固まり
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反応の遅れ
これらを感じたら、無理をしない判断が必要です。
出張後は、
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まずほぐす
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必要なら移動や環境に投資する
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試合はリスクを理解した上で臨む
この姿勢が、長くテニスを楽しむための最適解だと思います。








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